『 白銀の墟 玄の月』感想(18)驍宗奪還
これで長々と綴った十二国記シリーズ『 白銀の墟 玄の月』感想を終えようと思います。
楽しかったなぁあ!
新作の発表を知ったときの衝撃…!発売日の台風!本屋に予約した後編2冊の電話待ち!
いーつのーことーだかー♪
と、懐かしさがこみ上げてくるくらいあっという間に過ぎ去っていきました。
…僕は最近忙しかった。
忙しかったけれども、十二国記に忙しさを忘れるほどのワクワクをいただきました。
ありがとうございます!
そんな風に締めくくっても、次回作は2020年刊行の短編ということも決まっているので、たぶんまたすぐ舞い戻ってくると思います(笑)
個人的には、それまでに十二国記のイラストや漫画を二次創作したいなぁと思ってはいるけれど、遅筆だからなぁああ。。
とりあえず楽しみながら待ちたいと思います。
てな感じで、ネタバレ注意!
イラスト 『 白銀の墟 玄の月』(四) P.436挿絵
さあ、今回は物語の最後の最後、驍宗の処刑について語りましょう。
せっかく見えてきた兆しが、阿選によって悉く踏みにじられ、地べたを這いずりまわった李斎たち(と読者)…
泰麒も、宮中で同じように為すすべがなく、驍宗の処刑当日まで軟禁状態です。
まったく光が見えないストーリー展開に喘ぎ、もう飛ばして最後どうなるのか知りたい…!という欲求を抑えて読み進めたのは私だけだろうか(笑)
それぐらい展開が見えませんでしたね。
でも!
我々は同時に忘れてはいなかったのです。
項梁の存在を!
項梁は物語の始まりから登場し、ずっと泰麒に付いてくれましたが、宮中の奥底に囚われていた正頼に会い、「馬州の草洽平が英章の行方を知っている」という情報を得て出奔します。
英章は項梁の主。
7年越しに主に会い、驍宗救出のために動くはずです!
そして、この英章。何を隠そう、
俺の推しである( ー`дー´)キリッ
(恵棟に次ぐ推しです)
なので、どんなに苦しくとも悲しくとも、必ず英章が出張ってくるはずだと、僕は待ち構えていたのであります…!
さて、そんな英章の楽しいエピソードを何点か紹介しましょう。
「私は逃げる」
驍宗が行方不明になり、阿選の謀反が明らかになったとき、対応に迫られた際の一言です。
部下たちは皆阿選を討つと思っていただけに「英章様!」とびっくり。
このときの英章の表情の描写が「英章は皮肉げに口許を歪めた」「英章は酷薄そうな笑みを浮かべた」とあり、
悪役かwww
と思わせるほどの態度よwww
続いて、時は遡って土匪討伐のために派遣されたときの項梁の回想シーンでは、
「…英章は素っ気なく答えたが、その口調には皮肉な調子が滲んでいた。」
「…これまた皮肉げな調子だったが、英章が主である驍宗に対して否定的な感情を持つことはあり得ない、と項梁には分かっていた。」
「…と、英章は薄笑いを浮かべた」
「…と、吐き捨てるように言って、英章は…」
とあり、とにかく皮肉皮肉!
酷薄な笑みで吐き捨てるようにものを言う漢、英章!(笑)
これでいて驍宗に対する忠誠心は厚いというんだから、彼の麾下になった経緯をよくよく語っていただきたいのですが、駄目ですか(笑)
ちなみに、驍宗の元で働くにあたって、実は当初、ずいぶん反発したらしい、というエピソードが恵棟の胸の内で語られており、素直に恭順した人間でないのは確実なようです(笑)
しかし、項梁は非常に真面目でまともな人間なので、こんな気難しい主とよく折り合いをつけて従ってこれるな、とも思いますね(^.^;
そんな英章。
最後の最後の最後にようやく、その姿を現します!!
処刑台に立たされた驍宗に向かう泰麒、その混乱に乗じて立ち上がり奮闘する李斎、霜元たち。それに対して、敵側にいた杉登、つまり品堅率いる集団がくるりと向きを変えて味方につく…!(←ここ鳥肌)
そして騎獣にまたがって英章登場!!!
一番いいところで一番いい形で登場するこの漢!第一声は、
「生き延びたようだな、李斎!」
姉さんを気安く呼ぶなwww
対して、同じ驍宗麾下の霜元には「お前にしてはよくやった」www
相変わらずの口振りは健在だったけれど、驍宗と再会したときは子供のように駆け寄っていった、と李斎は振り返ります。
ついでにこのとき一緒に駆けた臥信によると、「あの英章が泣き崩れた」らしく、しかも臥信の言うことなので真偽のほどは相当に怪しい、とも言われているところが笑えます(笑)
みんな、仲ええやないか(●´ω`●)
さらに。英章、二度目の「ーー李斎」と呼び止めるシーンあり。
もしかして、気があるのか…?
長々と楽しそうに会話して、顔をしかめたり真顔になったり安堵したり…コロコロ変わる表情が、項梁の回想で語られる辛辣な態度の英章と違いすぎて吹きそうです…www
というわけで、
英章の活躍が嬉しすぎて英章しか語っていない僕ですが、今回の物語、これから驍宗VS阿選の戦いが始まる!というところで最終章を終えました。
琅燦の本当の思惑もいまいち分からないし、巌趙、そして午月、伏勝たちのその後も気になるし、静之、夕麗、朽桟の息子たちの無事も分からずじまいだったし…
とにかく語られていないことも多いです。
次回はきっと、きっと!
この続きの短編が読めたらいいなーーーー、なんて…
先生書いてください(;_;)いつまででも待ちますから。
またお祭り騒ぎしたいです…!
では、意気込んで全裸待機したいと思います(`・ω・´)ゞ
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